SpringBootとは、プログラミング言語Javaにおけるフレームワークであり、Spring Frameworkをベースとしております。
Spring Frameworkは、Javaプラットフォーム向けのオープンソースアプリケーションフレームワークです。
Javaのフレームワークはいくつか存在しているが、その中でもSpringBootは多くのエンジニアに利用されています。
ここでは、JavaフレームワークであるSpringBootの特徴、比較的手軽に利用できる統合開発環境(IDE)のSpring Tool Suiteのダウンロードとインストール手順を解説していきます。
目次
SpringBootにおける特徴
Javaフレームワークの一つであるSpringBootは、いくつかの特徴があります。
ここでは、それぞれの特徴について解説していきたいと思います。
XMLでの設定ファイルにおける記述が不要
SpringBootのベースとなっているSpring Frameworkは、XMLによる記述を要しました。
この設定ファイルによって外部化を行えますが、設定ファイルの設定に対して複雑性が伴いました。
その点、SpringBootでは設定ファイルの複雑性をできるだけ排除(Javaコード記述が可能)することにより、必要最低限による設定でもアプリケーションの起動・実行を行えるようになっています。
アノテーションによる記述
アノテーションによる記述によって機能を実装することが可能となっており、コーディングの削減を実現しています。
アノテーション(annotation)とは、『注釈』という意味であり、記述することで特定の機能をつけるものとなります。
SpringBootにおける開発に利用するIDE
SpringBootにおける開発で利用されるのが、『Spring Tool Suite(STS)』と呼ばれる開発統合環境(IDE)です。
このSpring Tool Suite(STS)はSpringBootのベースとなっているSpring Frameworkの開発元が提供するEclipseをベースとし、開発に適した機能を備えた統合開発環境となっています。
Eclipseをベースとしているため、Eclipseを利用したことがある人であれば、基本的な操作においてSTSであっても問題なく扱えると思います。
Javaのダウンロード
SpringBootの開発におけるSpring Tool Suite(STS)のダウンロードとインストールを行う前に、MacでJavaが利用できる環境か確かめる必要があります。
$ java -version
このようにターミナル上で上記のコマンドを入力すると、Mac内におけるJavaのバージョンを確認することができます。
また、コマンドで確認すると、以下のような結果が返ってくると思います。(バージョンは異なる場合があります。)
java version "9.0.4" Java(TM) SE Runtime Environment (build 9.0.4+11) Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM (build 9.0.4+11, mixed mode)
Javaのバージョン確認、ダウンロード等を行なっていない場合は、オラクルのサイトからダウンロードしましょう。
サイトにてMac版を選択していけば、順序よくダウンロードすることができると思います。
Spring Tool Suite(STS)ダウンロード
ここから、SpringBootにおける統合開発環境として、Spring Tool Suite(STS)のダウンロードを行います。
Spring Tool Suite(STS)の公式サイトであるhttps://spring.io/tools3/sts/allにアクセスし、Mac版をダウンロードします。

ダウンロードフォルダにあるspring-tool-suite-3.9.11.RELEASE-e4.14.0-macosx-cocoa-x86_64.dmg(バージョンは任意)をクリックしてMacに取り込みます。
Spring Tool Suiteの日本語化
ダウンロードを行い、各フォルダと実行アプリケーションを取得できたら、以下のサイトから日本語化するためのプラグインをダウンロードしましょう。
アクセスすると、以下の画像のようにMac版のプラグインを選択してダウンロードします。

pleiadesプラグインのzipファイルをダウンロードしたのち、zipファイルを解凍してpleiadesフォルダ内のplugins、featuresフォルダ内のjp.sourceforge.mergedoc.pleiadesをコピーします。
すでにダウンロードしておいたSpring Tool Suite(STS)のSTS.app(実行用アプリケーション)を右クリックし、「パッケージ内容の表示」を選択します。

次に、表示されたパッケージ内容のContents/Eclipseフォルダ内に存在するfeaturesフォルダとpluginsフォルダに対して、pleiadesプラグインにてコピーしておいたフォルダをそれぞれの配下に配置します。
その後、同フォルダ(Eclipseフォルダ)に存在するSTS.ini(設定ファイル)をエディター等で開き、編集します。
以下の内容をファイル内に記述します。
-javaagent:../Eclipse/plugins/jp.sourceforge.mergedoc.pleiades/pleiades.jar
追加した際の全体の内容は次のようになっています。赤枠の部分を追加しています。

追加したら設定ファイルを保存します。
Spring Tool Suite(STS)の起動
では最後に実行用アプリケーションにてSpring Tool Suite(STS)を起動してみましょう。

日本語化できていれば、これで完了になります。