これからPythonを始め、プログラミング言語を勉強/学習してみたい人はプログラム実行環境の整備から始める必要があります。
しかし、プログラミング実行環境の構築方法が分からず、何から取りかかればよいか分かりません。
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これらの悩みを解決しながら、Python実行環境であるJupyter Lab(ジュピターラボ)のインストールから使い方まで解説します。
プログラミングの実行環境構築で時間をかけるとモチベーション低下/学習時間の効率性を失うので、解説を読み進めながらぜひ手を動かしましょう。
目次
- 1 Jupyter Labとは?
- 2 Jupyter Lab(ジュピターラボ)のインストール方法
- 3 Jupyter Lab(ジュピターラボ)の使い方
- 4 Jupyter Labの起動方法
- 5 Jupyter Lab(ジュピターラボ)の日本語化
- 6 Jupyter Labの操作方法
- 7 Jupyter LabにおけるTips
- 8 Jupyter Lab Extensionのセットアップ方法
- 9 Extension Managerの使い方
- 10 おすすめのJupyter Lab Extension(拡張機能)
- 11 デスクトップアプリ版 – JupyterLab App
- 12 就職支援実績あり!おすすめオンラインプログラミングスクール
- 13 Pythonロードマップを元に本格的な学習を始めたい人へ
- 14 Python初心者でも実務で活用できる学習内容
- 15 まとめ
Jupyter Labとは?
Jupyter Lab(ジュピターラボ)は、Jupyter Notebook(ジュピターノートブック)の後継機として開発されたブラウザ上で動作する対話型実行環境です。
主にデータ分析/データ可視化やAI/機械学習といった数学的な利用に用いられ、データサイエンティスト/データアナリストとして活躍するエンジニアが活用しています。
Jupyter Labは以下の特徴があります。
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データ分析結果をプログラミング時に確認できること、ローカルサーバーで実行完結するため実行速度やセキュリティ面で安心であることが挙げられます。
また、Jupyter Notebookの後継機になるため、基本機能以外にJupyter Lab Extensionといった拡張機能を追加できます。
Jupyter Lab(ジュピターラボ)のインストール方法
ここでは、Jupyter Lab(ジュピターラボ)のインストール方法を解説します。
Macではターミナル、Windowsではコマンドプロンプトを使用してインストールします。
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PCへ簡単にインストールできるので、解説を読みながら面倒な初期構築を完了させましょう。
Jupyter Labのみインストールする方法
Jupyter Labのみをインストールする場合は、以下のコマンドをターミナルあるいはコマンドプロンプトで実行します。
Pythonパッケージ管理ツールpipを利用することでインストールできます。
python3 -m pip install jupyterlab
1行のコマンドを実行するだけでJupyter Labがインストールできるため、プログラミング初心者でも取り組みやすいです。
Jupyter Lab(ジュピターラボ)の使い方
ここでは、Jupyter Labの使い方として以下の内容を解説します。
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特にJupyter LabのExtensionを利用すれば、Jupyter Labの活用の幅が広がります。
Jupyter Labの起動方法/操作方法をそれぞれ解説します。
Jupyter Labの起動方法
Jupyter Labを起動するには、以下のコードをMacであればターミナル、Windowsであればコマンドプロンプトにて実行します。
jupyter lab
コードを実行すると、http://localhost:8888/labにアクセスしてJupyter Labが起動します。
実際にJupyter Labを起動した表示画面が以下になります。
GUI操作によるブラウザ実行環境であるため、プログラミング初心者でも分かりやすい設計になっています。
Jupyter Labが起動しない場合の対処
Python実行環境を構築する際、AnacondaにてJupyter labをインストールすると起動しないケースがあるようです。
Jupyter Labが起動しない場合の対処として、以下の4つを確認するとよいです。
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公式ドキュメントに記載されていますが、推奨するブラウザはFirefox/Chrome/Safariの最新バージョンのため確認しておきましょう。
バックグラウンドによる起動ができており、ブラウザが開かない場合は一度http://localhost:8888/labを手動でアドレスバーに入力してみましょう。
ネットワークによるセキュリティ制限の場合は、導入しているセキュリティソフト等のファイアウォール設定にて、Pythonがサーバーを動作させる際の禁止設定がないか確認しましょう。
パッケージ管理ツールなどの組み合わせでAnacondaを導入した場合、欠損ファイルが発生する可能性もあるため、Anacondaの再インストールを試みましょう。
Jupyter Lab(ジュピターラボ)の日本語化
はじめにJupyter Lab(ジュピターラボ)の日本語化を設定しておくと、プログラミング初心者は利用しやすいです。
そのため、ここではJupyter Lab(ジュピターラボ)の日本語化の設定を解説します。
上記の画像は、Jupyter Lab(ジュピターラボ)日本語化パッケージをインストールする前であるため、「English」にチェックが入っています。
Macであればターミナル、Windowsであればコマンドプロンプトを起動し、pipあるいはpip3でJupyter Lab(ジュピターラボ)日本語化パッケージをインストールします。
以下のpipコマンドをターミナルあるいはコマンドプロンプトにて実行してください。
pip install jupyterlab-language-pack-ja-JP pip3 install jupyterlab-language-pack-ja-JP
利用しているpipモジュール(あるいはpip3モジュール)でコマンドは使い分けて頂ければと思います。
Jupyter Lab(ジュピターラボ)日本語化パッケージのインストール後、Jupyter Labを起動すると言語選択が可能になります。
Jupyter Labの手順にて、『Settings』→『Language』→『Japanese – 日本語』を選択します。
『Japanese – 日本語』を選択すると、『Change and reload』のボタンが表示されるのでクリックします。
ブラウザがJupyter Labを再起動するため、再起動後の画面を見ると日本語化の設定に変更されていることが分かります。
これでJupyter Labの日本語化設定は完了です。
Jupyter Labの操作方法
ここでは、Jupyter labの基本的な操作方法としていくつか利用例を解説します。
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起動時の画面から、順を追って解説していきます。
起動時の画面にて、利用したいフォルダを選択してください。
利用したいフォルダまで移動できたら、右上部にある『Notebook』の『Python3(ipykernel)』をクリックします。
新規ファイルを作成すると、ブラウザ上で新規タブが作成されてpythonファイルのコード記述画面へ遷移します。
試しに、『Hello World』を記述して実行してみます。
コードを記述後、Shift + Enterで実行結果を逐次確認することができます。
本来、ターミナルあるいはコマンドプロンプトにて.pyファイルを実行しなければ結果を確認できませんが、Jupyter Labではプログラム結果を即座に確認することができるため、コーディング中のプログラムを確認するのに便利です。
別の例として、メルカリにてスクレイピングした商品データを利用してpandas&matplotlibでグラフ化したプログラムも実行してみます。
個人的に特定python関連書籍の金額帯や最も値付けされている金額の分布を知りたかったため、pandas&matplotlibを利用してデータを整形しグラフ化しています。
メルカリにおける商品データのスクレイピング方法やpandas&matplotlibの利用方法を知りたい人は『【python】pandas&matplotlibを利用したメルカリスクレイピングデータ分析』で解説します。
ファイル名の編集方法は、名称を編集したいファイルにて右クリック後、『Rename』をクリックして編集してください。
ファイルの保存方法は、ファイルタブをクリック後『Save Notebook』あるいはタブ上部のセーブアイコン、Ctrl + Sで保存できます。
Jupyter Labを終了させたい場合は左上部のファイルタブをクリック後、『Shut Down』をクリックすれば終了します。
GUI操作画面でPythonの実行環境が利用できるメリットを実感して頂けると思います。
Jupyter LabにおけるTips
さらにJupyter Labを便利に活用するTipsをご紹介します。
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これらを使いこなせれば、Jupyter Labを一通りマスターできてると思います。
特に、Progateといったブラウザ上のテキストエディタで学習してきたプログラミング初心者であれば、Jupyter Labもブラウザ上の動作環境を仮想的に実現しているので活用しやすいと思います。
Jupyter Lab Extensionのセットアップ方法
Jupyter Labの特徴の一つにExtension(拡張機能)があります。
Jupyter Labに拡張機能をインストールすることで便利な機能を追加できるため、コーディングの生産性を高めます。
Extensionを利用するためには以下の操作が必要です。
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拡張機能を利用する前に、Node.jsをインストールする必要があります。
Node.jsのインストール方法
Node.jsをインストールする方法として、以下のいづれかを実行してください。
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Anacondaのパッケージ管理ツールcondaにてインストールする場合は、以下のコマンドを実行してください。
conda install -c conda-forge nodejs
Mac OS Xのパッケージ管理ツールHomebrewからインストールする場合は、以下のコマンドを実行してください。
brew install node
どちらのパッケージ管理ツールを利用できない環境の場合は、環境に合わせたパッケージ管理ツールをインストールした後に上記コードを実行するか、Node.js公式サイトからインストールしてください。
Node.jsのインストールを完了させたら、Extension(拡張機能)のインストール準備が整いました。
Extension Managerの使い方
Jupyter LabにてExtension(拡張機能)をインストールするためには、Extension Managerを利用します。
Extension Managerは、画面左側のメニューにあるパズルアイコンをクリックすると、以下の画像のように表示されます。
上部にある検索ボックスにて、必要なExtensionを探し出すことができます。
また、利用したいExtensionが見つかれば、DISCOVER内にある各Extensionの下側に位置する『Install』ボタンをクリックすると、拡張機能をインストールできます。
おすすめのJupyter Lab Extension(拡張機能)
ここでは、Jupyter LabにおすすめのExtension(拡張機能)をご紹介します。
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これらのextension(拡張機能)を利用すると、コーディングの効率がグッと高まります。
Variable Inspector
Jupyter Labでコーディング中に記述した変数に格納された値を一覧表示で確認できる機能です。
各変数を毎度print()関数で出力する必要がないため、重宝されます。
Extension Managerにて、『@lckr/jupyterlab_variableinspector』で検索できます。
autocomplete
Jupyter Labにはコード補完機能が存在します。
コードを記述している途中で、Tabキーを入力すると候補が表示されます。
jupyterlab-flake8
Jupyter Labにて.pyファイル/ipynbファイルの構文エラーや文法ミスを指摘する機能です。
残念ながら動的ではありませんが、ファイルのセーブを起点に指摘が更新されます。
Python初心者は構文エラー/文法ミスが非常に多いため、他者に質問することなくJupyter Lab内にて独学できるので重宝します。
デスクトップアプリ版 – JupyterLab App
Jupyter Labのデスクトップアプリ版である『JupyterLab App』がリリースされています。
Electronベースのマルチプラットフォーム対応となっており、Mac/Windows/Linuxに対応しています。
GitHubからJupyterLab Appの各OSに対応したインストーラーをダウンロードできます。
ダウンロードが完了すれば、インストーラーを実行してデスクトップアプリとしてJupyter Labを利用できます。
就職支援実績あり!おすすめオンラインプログラミングスクール
独学でプログラミング学習の限界を感じている人におすすめのオンラインプログラミングスクールをご紹介します。
ただし、注意する点として『スクールの質が高い=あなたに最適なスクール』には必ずしもならないため、必ずカウンセリングを受けてください。
カウンセリングを受けないで決めてしまうとお金を無駄にする可能性があります。
スクール名 | 最短受講期間 | 料金(税込) | スクールの概要 |
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TechAcademy | 4週間プラン(1ヶ月/コース) | 174,900円/コース | オンライン学習サービス1週間の無料体験可能/Python・AI・データサイエンスコースなど複数コース受講のセット割引プランあり |
CodeCamp | 2ヶ月 | 198,000円 | マンツーマンでPythonを学べ、レッスン対応時間が長く、早朝・深夜の時間帯もオンラインで受講可能/無料カウンセリングあり |
TechAcademy(テックアカデミー)
TechAcademy(テックアカデミー)は、累計3万人以上の受講実績のある人気プログラミングスクールです。
現役ITエンジニアのパーソナルメンター(講師)による学習サポートやチャットでの質問対応ができ、プログラミング未経験/初心者でも学びやすいと評判のオンラインスクールです。
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学べるコースはPython/はじめてのプログラミング/Web制作・システム開発系など多数のコースがあり、セット割引を利用して複数のセット受講も可能です。
現役エンジニアのメンターと週2回のメンタリング、直接プロからプログラミングやキャリアについて学べる学習環境があります。
また、毎日15時~23時の8時間はオンラインの質問対応、提出課題には丁寧なレビューがもらえるなど受講者の評判が良いオンラインプログラミングスクールです。
さらにメンタリング/チャットでの質問対応状況など、オンライン学習サービスを確認できる1週間の無料体験がおすすめです。
CodeCamp(コードキャンプ)
CodeCamp(コードキャンプ)は、現役エンジニア講師のマンツーマンレッスンによる丁寧な指導が人気/評判のオンラインプログラミングスクールです。
累計受講者数3万人以上、研修導入企業300社以上など実績も豊富なスクールになります。
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これらを含め、Python/Webデザイン/アプリ開発/オーダーメイドなど、豊富なカリキュラム内容です。
マンツーマンレッスンの対応可能な時間帯は、毎日7時~23時40分と他のプログラミングスクールより長く、CodeCampは早朝や深夜でも受講できます。
そのため、仕事・学業をしながら受講しやすい点がおすすめと口コミで評価されています。
また、自分で講師を指名できる点、Pythonについての質問や講師にエンジニアとしてのキャリアや就職/転職の相談も可能です。
CodeCampに興味ある人は、詳しいレッスン内容や学習サービスについて確認でき、受講料金の1万円割引クーポンももらえる無料カウンセリングの利用がおすすめです。
Pythonロードマップを元に本格的な学習を始めたい人へ
おそらくプログラミング未経験からPythonあるいはプログラミング活用を図りたい人は、以下の考えが存在すると思います。
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上記の悩みや課題をPythonロードマップとして言語学習から転職までを目標プロセスに落とし込んで作成しました。
あなたの考えるエンジニア像のゴールに合わせたオンラインプログラミングスクールが選べる情報も公開しているので、一度読んでみてください。
Python初心者でも実務で活用できる学習内容
これからPythonを始めたい、あるいはすでに学習を始めているPython初心者にとって学習ロードマップで迷っている人も少なくありません。
Pythonの基礎知識を蓄えながら、Python初心者でも作れるものは以下になります。
改めて各学習内容を言語化すると、以下の内容になります。
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パッケージ化されているライブラリと簡易的なスクリプトファイルのみで実現できる学習内容であるため、Python初心者におすすめです。
目的別に分類しましたが、Pythonにおける学習内容を詳しく知りたい人は「【認定ランサー】Python初心者が作れるものを目的別に学習方法解説!」で解説します。
まとめ
Jupyter Labは以下の特徴があります。
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データ分析結果をプログラミング時に確認できること、ローカルサーバーで実行完結するため実行速度やセキュリティ面で安心であることが挙げられます。
ここでは、Jupyter Labの使い方として以下の内容を解説しました。
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特にJupyter LabのExtensionを利用すれば、Jupyter Labの活用の幅が広がります。
今後も新しいExtensionがリリースされるはずなので、Python実行環境を充実させましょう。